1月
 

新年のごあいさつ

代表理事組合長 矢羽田正豪

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。
農家組合員・地域の皆様方には輝かしい新年をお迎えのことと拝察いたします。旧年中は、農協運営そしてそれぞれの事業に対し格別のご理解とご協力を賜り心より感謝とお礼を申し上げます。
日本の経済は米国やアジア新興国の景気回復に伴う輸出の増加などにより、企業収益が高水準で推移しており、景気は緩やかな回復を続けていると一部の識者は論じています。その反面、世界は社会的、経済的、そして自然環境的にも急速に変化変動してきています。私たち農業の分野でも、ここ数年、規制改革推進会議を先頭にして国は「農協改革」を声に唱え、「改革を断固実行」すると農協組織に迫ってきています。だがこれらはすでに2002年12月、第一次小泉政権化、「総合規制改革会議」(議長は宮内義彦・オリックス会長=当時)が答申最終案をまとめています。農協について「信用・共済事業を含めた分社化」「農業経営の株式会社化(事業譲渡)」を建議しています。時の内閣官房副長官が安倍晋三氏でした。政権が世間に対して「大見得を切る」のに「農協改革」が格好の獲物となりつづけたのです。以後、農協解体論は15年の長きに及び、それを背後で推進してきたのがIMF(国際通貨基金)、世界銀行、米財務省。本拠地をそろって米ワシントンに拠点をもつことから「ワシントン合意」とも呼ばれています。このようにいま安倍政権の叫ぶ「農業改革」は長期に渡り米国との巨額の日米貿易不均衡に発する「日米構造障壁問題協議」、それに続く「日米包括経済協議」、さらには「年次改革要望書」「日米経済調和対話」へとつづく絶えざる「圧力」にさらされてきた歴史があります。いま安倍政権の叫ぶ「農業改革」は乱用波長の上で行なわれています。日本の経済界と市場原理主義を推し進める米国の巨大資本は15年にわたって「農協解体」をじわじわと進め、いまその仕上げに入っているわけです。
しかし、全国の農協グループは、「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」を最重要目標に掲げた自己改革を打ち出し、着実な実践に取り組んでいます。とりわけ農業を中心に地域経済を支えている中山間地域ではすでに農協が、地域で暮らす人たちのライフラインを守るなど、その地域の要望に応えながら、農業を基軸に将来を見据えた地域づくりに挑戦し、多くの成果を上げてきています。一昨年は、熊本・大分巨大地震が発生し、昨年は七月に九州北部豪雨、そして九月の台風18号により農産物や農業施設、また販売にも甚大な被害が出ました。国の激甚災害に認定され復興作業がすすんでいますが、被災者の生活再建、農林水産業、観光業など様々なところの復旧に課題は山積しています。しかし嘆いてばかりではいけません。
大山が今日あるのは、諸先輩方が、そして後に続く人たちが毅然として困難なことへ挑戦し続けてきたからです。私自身も何度も何度も失敗を繰り返して来ました、でも諦めませんでした。挑戦し失敗しても起き上り又挑戦する。現在、世界の人口は70億人を超え、いずれ100億人を突破するといわれています。必ず地球環境が激変し食糧危機の時代がやってきます。50年前の日本の食糧自給率は80パーセントでした、それが現在では38パーセントです。私たち農業者は、日本の食料を守り都市生活者を含めた国民の生命と暮らしを守り支えていかなければならないと思っています。厳しい環境と条件の中ではありますが、お互い知恵を出し合い、協力し合い、夢や希望を語り合い、協同の力と心を結び合わせれば、豊かで個性ある大山を子や孫の次世代に引き継いでいけるものと信じています。
最後になりましたが、皆様のご健勝とご多幸をお祈りし、新しい年が稔り多い繁栄の年となりますよう願っています。
本年もご交誼のほど賜りますようお願い申し上げ新年のご挨拶といたします。

 

 


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