『地域ブランドと大山』

 今年も恒例の出荷協議会が5月中旬に開かれた。全国各地の取引先市場の方々が参加してくれた。遠くは、東京、名古屋、大阪、兵庫、広島、鹿児島から参加して頂き、小取引の大山まで来てくれる事に心から感謝申し上げたい。遠来のお客様に対して、心から喜んで頂ける密度の濃い会合になる様、工夫を凝らして協議会を開催するように担当者に強く要望してきた。
4年前、理事をおおせつかる前、1生産者としてこの会合に参加した。各市場の方々が、口々に大山ブランドという言葉を度々口にした。「梅、栗、植えてハワイに行こう」の言葉は、かつて大山の代名詞のように語られ、ブランド価値があったと思う。又、当時の大山町の町づくりのイメージ、さわやかな情報発信が大山ブランドとしてかなりの付加価値を農産物販売に生かされてきたと思う。
しかし、40数年経過した今、果たしてそのブランド力があるかどうか甚だ疑問である。
各市場関係者の方に、ブランドとはどういう事を意味しますかと私の方から質問をしたが、どなたも言葉につまり、納得出来る解答はなかった。ルイ・ヴィトンやエルメス、トヨタやホンダ、キャノン等の品物は、確かにブランドだと思う。しかし、何故、ブランドと言われるかと聞かれたら言葉に窮する。
 現代の日本社会は、世界に冠たる豊かな成熟社会である。ブランド力のある物は、付加価値も高く、販売も有利である。今、大山ブランドの力が落ちているとしたら、その意味を分析し、再構築する事が喫緊の課題であろう。
私達の生産物の有利販売をするためには、何度、市場に足を運んでも解決はしないと思う。常に消費者の立場に立って、何を望んでいるかマーケットリサーチをし、合わせて地域ブランディング(地域の価値を高め、新しいスタイルを提案する活動)を推し進める事が最重要課題である。丸の内ブランド・フォーラム代表の片平氏の言うブランドこそ当を得ていると思う。
「何にも代えがたい独自の魅力を持ち、しかも何か一目置くちょっとした畏敬の念を起こす要素があり、言葉を超えた薫りのする地域や、そんな地域から創出された圧倒的な力を持つ産品、いわゆるブランドとは、客の頭の中に出来上がるものだ。」
国民大多数に求心力のあるキーワードは、安心、安全、美味、健康、長寿である「身土不二」(健康と食は同じもの)を心に刻み、有機生産物の大山ブランドを確かなものにしていきたい。

 
 
 
 
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