『飛耳長目』
  子供の頃、元旦の朝一番、食事を前にして家族全員に家長が語る我が家の年間目標と家族一同の安寧を願う挨拶があった。これは、我が家だけの家風でもなく、かつてはどの家も新年は家長の年間目標の語りから始まったと耳にした。
  しかし、古くさい事なのか、前近代的であるかは知らないが我が家もその家風が絶えて久しい。
  しかし、昔の人が行ったかつての家風の方が現代より数等進んでいたようだ。
  自分が責任持った立場で経営してみると、年間計画や各月の目標が無い経営姿勢は海図や羅針盤を持たない航海のようなものと思える。ただ々波に漂う浮き草と同じである。
  かつての十年が一年の早さで、いや一ヶ月の早さで展開されていく今日この頃、よほど情報を的確に身につけ判断し決断する勇気と知力が要求される。
  更に大事な事は「不易流行」
どんな社会現象に対しても左右されない確たる信念、人生哲学に基づいた毅然とした決断が求められる。
  一、夢・ロマン を語り
  二、理想    をかかげ
  三、目標    を樹て
  四、計画    を作成し
  五、実践    する
  六、検証    する
  七、歓喜    である
  これらを順次繰り返し、目標が達成できたら更なる計画を樹て実践する。
  明治維新前夜、山口県萩に吉田松陰先生がいた。明治初期多くの逸材を輩出した松下村塾の塾長である。塾生が集う入口に備忘録として一冊のノートが置かれていたという。その題目は「飛耳長目」と記されていた。即ち、耳を飛ばし長い目で観る。情報を集め長期の視野で物事を捉えるという事だろう。
  私も肝に銘じこの一年のスタートとしたい。
 
 
 
 
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